テーマ:村山由佳

『おいしいコーヒーのいれ方 Second Season II 明日の約束/村山由佳』を読んで

大きな嵐の前夜とでもいうような静かなトーンだった。 っていうか、ほかに長編小説を執筆中なのか 趣味や生活が忙しすぎるのかわからないけれど 今回は気持ちが今ひとつ入っていないな、という印象を受けた。 心理描写をするときに、 「瞬発力」としか表現しようがないような 力を込めて書かれた個所もあるにはあるが 全体的な印象として…
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『海風通信―カモガワ開拓日記/村山由佳』を読んで

僕が理想とするライフスタイルをほとんどそのまま実践されている。ホンと、羨ましい限りだ。 やっぱり土の匂いがして、空と海をゆっくり感じられるところに住んでいないと 毎日の仕事と生活の中で「擦り減っていく」感覚ばかりが蓄積されていき 自分が損なわれていく気がしてならない。 もしもひとつだけ叶うとしたら、たぶんすごく迷うと思う…
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「青のフェルマータ/村山由佳」を読んで

悲しいエピソードが幾つか織り交ぜられているけど、全体を通してみると心があったかくなる話だった。 村山さんの暖かさが作品にまで染み出たような作品とでも言うのかなあ。 たぶん、ジョセフィンとのふれあいやつながりを通じてとても暖かい感情で満ち溢れていた時に、作家としての本能がこの小説を書かせたんじゃないかな。 こころがガサガサにささ…
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「野生の風/村山由佳」を読んで

なんてせつないのだろう。 エンディングに向けて読み進むに従って、胸が締め付けられるようにきりきりとなり、通勤電車の中で涙をこらえることが大変だった。 僕は常々、村山さんの他の作品を読んだ感想でも 「自分が求める人より、自分を求める人と一緒にいたい」 と言ってきた。 今でもその考えには変わりはない。 だが、しかし、…
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「おいしいコーヒーのいれ方 Second Season I 蜂蜜色の瞳/村山由佳」を読んで

村山さんの作品をリアルタイムで読むのは21作品目にしてはじめてだけれど、 最初に行った本屋が売り切れていて本屋を梯子する羽目になってしまった。 「この辺の本屋全てで売り切れていたらどうしよう」とかなりやきもきしたが、 ――歩き回っている間、それはそれで結構楽しくてワクワクしたのだけれど――何とか発売日に手に入れることが出来た。 …
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「きみのためにできること/村山由佳」を読んで

村山さんの小説では主人公が男(の子)の場合、 二人の女性の間で揺れ動く主人公の心のさまが物語の中心的な構成として描かれることが多い。 この小説もそうだった。 このテーマに関する村山さんの立ち位置はいつもはっきりしているし、変わらない。 僕(または私)が本当に必要とする人以外とは、 どんなに深い関係になっても絶対に一線だけは…
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「もう一度デジャ・ヴ/村山由佳」を読んで

シンプルだけど、シンプルさが気持ちいい作品だった。 「星々の舟」を読んだ後ということもあり、 スピード感や清々しさがかえって新鮮に感じられて、読後感としては悪くなかった。 今回改めて感じたのは、 ケンカや争いごとなど「アクセルがグッと踏み込まれて」展開が速くなるところの描き方が この頃から既に一級品だったということだ。…
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「星々の舟/村山由佳」を読んで

しっかり書かれた作品だと思う。 それぞれの語り部が強いメッセージ性を持って次々に語りかけてくるのはかなりの迫力だ。 持っている主題も深いものが多く、薄っぺらな感じもない。 さすがとしか言いようのない心理描写も健在だ。 有名な賞を獲るだけの内容は十分にある。 「だが、しかし」とあえて言いたい。 それぞれの語り部が言わんとし…
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「すべての雲は銀の…/村山由佳」を読んで

村山さんの小説は、主人公の男の子が一人称で語りを務ることが多いのだけれど、 ある意味男として最低な要素である「女々しくて嫉妬深い」性格であることが多い。 確かに今回の設定のように、 実の兄に恋人を寝取られ妊娠までしているとなると、そのショックは想像するにあまりまる。 祐介には酷なことではあるが、しかし、タカハシが言っているよ…
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「翼―cry for the moon/村山由佳」を読んで

かなりの大作だった。 小説のとしての深さや奥行きの広さなど、これまで読んできた「エンジェルズ」シリーズや「おいコー」シリーズとは一線を画す気合の入った作品だったと思う。 「おいコー」シリーズを読んでいたときも感じたが、 「翼」を書いた97年ごろを境に、村山さんの作品は加速度的にグレードアップしてきたと思う。「おいコー」シリーズ…
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「夢のあとさき―おいしいコーヒーのいれ方〈10〉/村山由佳」を読んで

「おいコー」シリーズを読み始めてから毎日4~5時間しか寝れなくて 正直体力的にかなりきつかったけど、 とうとう第10巻まで読んでしまいました。 なんで勝利はこれほどまでに嫉妬深いのだろう、読んでるこっちまで気分が悪くなり 胸がムカムカしてくる、村山さんもどうせならもうちょっとイイ男に描いてあでればいいのに、曲がりなりにも主人…
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「聞きたい言葉―おいしいコーヒーのいれ方 (9)/村山由佳」を読んで

聞きたい言葉と、言いたい言葉・伝えたい気持ちとの間に、普段は意識することがあまりないだけで、とことんつきつめてみるとこんなに距離があるなんて思いもよらなかった。 テレパシーでもあればいいのにと子供じみたことを本気で考えてしまう。 喉からもう少しで出かかっても、すんでで呑み下す言葉もあるし、 相手の気持ちは十分すぎるくらい分かってい…
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「優しい秘密―おいしいコーヒーのいれ方〈8〉/村山由佳」を読んで

今回は幾つか山場があり、起承転結で言えば転にあたるのだろうか。 僕の印象に残ったのは、何と言っても星野りつ子が勝利のマンションを訪ねていったところだ。 なんてせつないんだろう。りつ子の痛みがこちらにも突き刺さってくるかのようだった。 僕ならいったいどうしただろう。 「どうせ人生、なるようにしかならない。抵抗するのをやめて、流…
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「坂の途中―おいしいコーヒーのいれ方〈7〉/村山由佳」を読んで

村山さんがあとがきでも言っているように 「変化を恐れない」ことは、人生観・生き方としてもとても共感できるし 物語の進展上必要なことも十分わかる。 「だけど」とあえて言いたい、「ちょっと待って、そう急ぐなよ」と云うか、なんだか置いて行かれてしまうような気がして焦燥感みたいなものを感じずにはいられなかった。 本当は「変化を恐…
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「遠い背中 -おいしいコーヒーのいれ方 〈6〉/村山由佳」を読んで

僕が勝利なら、どうするかを考えてみた。 僕なら花村の両親が帰国してきても、しばらくは適当な口実を作って多分下宿させてもらうだろうな。 佐恵子おばさんにさとられたくないと思う反面、心のどこかでは二人の雰囲気を感じてとって欲しい、ただならぬ関係を察して欲しいと多分思うのではないかと思う。 その後はしばらく和泉の実家に帰って、かれん…
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「緑の午後―おいしいコーヒーのいれ方〈5〉/村山由佳」を読んで

前巻までの流れでは、それぞれの登場人物のキャラクターも安定してきて 巻き起こるドタバタもある程度オチが予想できる中で そのプロセスでの勝利とかれんの心の動きを 時にはハラハラ・ドキドキしながら またある時はまどろっこしく感じさせながら 勝利に感情移入させる手法が多くの読者の共感を呼び、 「コメディタッチのほのぼのラブストーリ…
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「雪の降る音―おいしいコーヒーのいれ方〈4〉/村山由佳」を読んで

「海を抱く―BAD KIDS―」の読後感想にも書きましたが 村山さんの主題は「空虚感」ではないかという考えに 「おいコヒ」シリーズも根っこの部分では変わりはないと思います。 ただ、主題に対する光の当て方やその見方、 エッセンスの加え方、対象とした読者層の設定と 村山さん自身がこのシリーズに与えたいカラーが違うだけのような気…
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「海を抱く―BAD KIDS/村山由佳」を読んで

村山さんの小説もこれで8作品目になるが、 これまで漠然と感じていた村山作品の主題みたいなものが 自分にもおぼろげながら解ってきたような気がする。 「空虚感」とでも云うのかな、 登場人物の言葉を借りて云うと「ぽっかりと胸に空いた穴ポコ」であろうか。 本来であれば、幼年期から思春期頃までは両親をはじめ肉親によってその心の穴…
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「ヘヴンリー・ブルー/村山由佳」を読んで

村山さん、まいりました。 もう、勘弁してください。 最初の数ページを読んだだけで、胸がきゅうううううっっっと苦しくなって、 「天使の卵」と「天使の梯子」を読んで流した泪の計2冊分が一気にあふれ出してきました。 後生ですから、もう勘弁してください。 今日はこれ以上のことを書けません。 この本の感想は後日改めて書きま…
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「彼女の朝―おいしいコーヒーのいれ方〈3〉/村山由佳」を読んで

読むのが人並みはずれて遅い僕が、1週間で3冊読んでしまった。生まれてはじめてかもしれないくらいのハイスピードである。 中毒症状は当分治まりそうにない。 村山さんは当然計算の上だと思うが、今回はあえて異を唱えたいことがある。 かれんは、――おそらく彼女のような晩生(おくて)の人にとっては――人生始まって依頼一大決心だと思…
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「僕らの夏―おいしいコーヒーのいれ方〈2〉/村山由佳」を読んで

不器用でもいい、 ゆっくりでもいい、 自分たちが「まっすぐ」だと信じる通を とにかく前を向いて一歩一歩歩いていけばいいんだ そんなことを教えられた一冊だった。 村山さんはホンとに上手いなあ、と思うのは 恋愛をしている時の 相手を深く好きになればなるほど その分不安も大きくなり、 些細なこと――でも本人たちにとってそ…
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「キスまでの距離―おいしいコーヒーのいれ方〈1〉/村山由佳」を読んで―雑感―

先日書いた感想の番外編です。 おそらく「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズは、 目次のタイトルを、洋楽の題名または歌詞のフレーズから引用することを予定していたのだと思うが、「キスまでの距離」では“LET IT BE”と“STAND BY ME”が使われていた。 どちらも僕も好きな曲だし、好きなフレーズなのだが、とくに“ST…
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「BAD KIDS/村山由佳」を読んで

村山由佳氏の「BAD KIDS」を読んだ。 一昨日コメントをいただいた凛さんへの返信にも書いたように、これまで読んだ三作品とは明らかにトーンの異なる小説であった。 冬の北陸の空のように、色にたとえると「グレー」が小説全体の覆っている色であるように感じる。「天使の卵」は春の空のような淡いブルー、「天使の梯子」は満月から少し欠けた月…
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「キスまでの距離―おいしいコーヒーのいれ方〈1〉/村山由佳」を読んで

「キスまでの距離―おいしいコーヒーのいれ方〈1〉」を読んだ。 「天使の梯子」に続き、村山由佳氏の小説だ。 前作に続き、「う~ん、村山由佳恐るべし」である。 ストーリーは、はっきり言ってベタである。 しかし、小説の世界へ引き込むパワーは凄まじい。 村山由佳中毒になってしまうくらいだ。 今回は読んでいて一つのこと…
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「天使の梯子/村山由佳」を読んで

昨年の「天使の卵」に続き、いわゆる「angel's」シリーズ第2作の「天使の梯子」を読んだ。 「天使の卵」の時もそうだったが、 読み終えて「この人の凄さって一体何なんだろう」と考えさせられた。 僕から見ても、技法的にはお世辞にもそうたいしたことはない。 どんなに陳腐な表現で帯が書かれてあっても、大体の筋はそれで読めてしまう。…
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「天使の卵/村山由佳」を読んで(その2)

(二夜あけて) 解説で村上龍氏が五木寛之氏の選者評を紹介しているが、 確かに五木氏のいうとおり凡庸過ぎるくらい凡庸かもしれない。 僕から見ても、結構荒削りだし読みにくい漢字や文書の流れが悪くなる 言葉の選び方をしているところが結構ある。 だけど何なんだろう、有体(ありてい)な言い方しか出来ないが 歩太と春妃の、恋愛をして…
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「天使の卵/村山由佳」を読んで(その1)

今になっては大変に恥ずかしい話と言うか、 今のいままで知らないでいたなんて何と言う馬鹿というか、 この小説が映画化されるまで村山由佳氏という作家のことは全く何も知らないままでいた自分に、「一体いままで何やってたんだ!」と叱咤してやりたい、と心底思う。 彼女はこの小説を書いて、すばるの新人賞を受賞した後10年以上の歳月が経ってい…
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