「愛を読む人(The Reader)」を観て

悲恋って、こういうことを言うのだろうか。

21世紀の日本に住む自分には、20世紀末でも現在進行でホロコーストの影が残るドイツの暗部、と呼んだらいいのかさえ分からないデリケートな部分を、ぼくは理解できたとは言えない。

絶望。ハンナは出所の前日に、唯一の希望であったマイケルに拒絶されたと思い、自ら命を絶つ。

ホロコーストへの厳しい糾弾が残る社会下では、きっとマイケルのやろうとしていたことが限界だったと思うが、「やっとひとつになれる、一緒に住もう」との言葉を待っていたハンナは、絶望した。

マイケルは実の娘にさえ「心を開いてくれない」と涙されるほど、ハンナを想っていたのに。

終戦後50年近く経つのに、呪いのように人生に襲いかかるホロコーストって、一体なんなんだ。

一緒にいたい、純粋にそう願っただけなのに。

せつない、やるせない物語。


2008年、ドイツ・アメリカ合作。
監督:Stephan Daldly
キャスト:Kate Winslet,Ralph Fiennes




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