「これだけは、村上さんに言っておこう」と世間の~330の質問・・・/村上春樹」を読んで

村上春樹氏の人となりに、
いろいろな切り口、いろいろな角度で触れることの出来る、
読者にとってはとても面白い企画とその編集書でした。
リアルタイムで参加できなかったことが残念です。

その中で印象に残った部分からの抜粋です。

質問236 「初心者の読み方」ってどんななんだろう?
に対する回答のくだりでこんな箇所がありました。
(中略)
「つまり、ジョン・レノンがこうでポールがこうで、こういうバンドの歴史があってというようなことは抜きで、ぱっとビートルズの音楽を聴いて「ああ、いいなあ。素敵だなあ」と思う人がいますよね。それは本当に幸福な邂逅だと思います。そのような手放しの感動がいつまでも変質せずに続いたとしたら、それは素晴らしいことです。文句のつけようがありません。」
(中略)
「小説というのはただの物語です。ただ、物語が真に優れた物語であるためには、それなりに「重層的」でなくてはなりません。」
という部分です。

僕個人のことでいうと、歳をとるに従って前者のような感動の仕方が多くなってきました。さらに言うと、素直に感動できることが(やっと)出来るようになってきたということかな。

20代前半くらいまでは、映画を見ても小説を読んでも、余分なことを考えすぎていて素直に作品を味わうことが出来ていなかったと思う。
それが30代も中盤を過ぎて、やっと心の垢が取れてきて、素直な心で作品と向き合うことが出来るようになってきたというか、
やっとみんなと同じ読み方が出来るようになってきた、と思う。
ちょっと遅すぎるけどね。

また、後半の部分も春樹氏の率直な「小説観」が語られていて、とても興味深い。基本的に、今回のWEB上でのやりとりは、かなり真面目に、率直に回答している。
作家としてと言うよりも、一人の人間としての真摯さが、作品の魅力の一つなんだろうと思う。

春樹氏が他の質問で答えているように、良い文章を書くためには、書き手自身が一所懸命になって生きていないといけないし、何が言いたいのか定まっていないと、自ずと軸が定まっていないグラグラした文書になってしまうんだなと改めて感じました。

しっかり生きなくちゃいけないな、やっぱり。


「これだけは、村上さんに言っておこう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける330の質問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか?

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