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zoom RSS 『終わった人/内館牧子』を読んで

<<   作成日時 : 2017/10/07 11:53   >>

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主人公の田代壮助に年齢が近いからか、
読んでいて何度も「痛い」と感じた。
(ちなみに、この小説を教えてくれたかたは女性と云うこともあってか
 げらげら笑いながら、スルスル読めた、と云っていた)


特に、浜田久里に対して下心一杯で
食事を奢るシーンなんて最低だ。

仮に仕事などの打ち合わせの成り行きで
女性と二人で食事をすることになったときには、
男は誰しも、多かれ少なかれ期待を抱いているのは否定しないが、
あそこまでガツガツしていると
男からみても、みっともないと感じる。

自分にも同じ気持ちがあるから
ズバリ言い当てられて不快に感じるんでしょ、
と言われると確かにそうなんだけど、
正直壮助のようでは品がない。

自分や相手の年齢を問わず、
魅力的な異性と出会うと
性的な気持ちを抱いてしまうことは当然だと思う。

魅力的な異性に出会って
ドキドキしたり、ときめいたりしなくなったら
僕だってもう人間をやめようと思うけれど、
そこに抑制を効かせながら
好意を抱いた素敵な人と交わす
会話や気持ちのキャッチボールが
品性あるもの同士の恋愛であり
だからこそ物語になると思うのだけれど、
壮助のように欲情丸出しでは
みっともないとさえ感じてしまう。

ただ彼の良いところは、
これまでの人生でも理不尽と思えることが少なからずあっても
わりと早い段階で受け入れて
次に進もうとしているところだと思う。

人生は理不尽の連続とわかっていても
やはり自分の身に降りかかると
腹が立ったり抗ったりしようとするけれど、
どこかのタイミングでフッと自分を俯瞰して
降りかかった理不尽との折り合いをはかっているところは
自分も見習わないといけない。

特に、このセリフなどは象徴的だ。
「人間が老いて行きつくところは 、大差ない 。
行きつくまでのプロセスで 、いい思いをするか否かはあるが 、
そのカ ードも他人に握られているのだ 」

どんな苦難に見舞われてもくじけず
夢や目標に向かうことも格好いいし
そうすることを推奨する啓発本もたくさんあるけれど、
大切なことは、自分が「どうしたいか」「どうなりたいか」ではなく、
「どうありたいか」なんだなと改めて感じた。

渡辺和子さんの言葉を借りるなら
「置かれたところで咲きなさい」って言うことなんだよね、たぶん。

松浦弥太郎さんも
「「なりたい自分」を想像し、きちんと計画してコツコツやっていくより、
今、目の前にあることをしっかりと務めて、
流れに身を任せたほうがうまくいく」
と言っていた。

いまの歳になって、
これらの言葉の意味がストンと腹に落ちるようになってきた。
ちょっと遅かったかもしれないけれど。




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